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2016年 12月 28日
Apple Pay
e0273912_556075.jpg身の回りのモノをできるだけ減らしたいと常々思ってはいるものの、今年も色んなモノが増えてしまいました。ただ、時々これは!というような自分にとってのエッセンシャルなものに出逢えることもあります。今年の中ではApple Payがそれでした。iPhone以外であれば、おサイフケータイという機能が以前からあったので目新しいものでもなんでもないのですが、Apple帝国から脱獄できない身としては、iPhoneで使えるようになって(お財布を出す手間が省け)ものすごく便利になりました。ただ Apple Payで支払った金額よりも、AppleにPayした金額の方が遙かに多いのですが・・・。

by nakadateshika | 2016-12-28 05:56 | 社会・生活 | Comments(0)
2016年 12月 27日
inter-view
e0273912_6533882.jpg1989年の ”the Quintessence ”に掲載されている対談記事ですが、雑誌名のとおり まさに医療のクインテッセンス(本質)を問うような内容で、お世辞抜きで本当に面白いです。

”「分ける」ことは「わかる」ことだ”
”医者は医者によって医者の心を教えられる”
”臨床の基礎は、基礎医学ではなくて臨床研究である”
・・・・・・・・・等々、至言を挙げればキリがありません。

また、この中では臨床における問診・面接の重要性についても語られていますが、この対談自体も土居先生へのインタビューというスタイルに近い形で構成されています。
インタビューの語源を手繰ると、inter(お互いに)+view(見る)となりますが、確かに一方的に聞こうとしても、お互いの信頼関係がなければなかなか真意を聞き出すことはできません。この対談でも、インタビュアーが土居先生の文献をタイミングよく引用することで、いかにも手強そうな相手との間合いを徐々に詰めていく様子がとても興味深く感じられました。

by nakadateshika | 2016-12-27 15:21 | 歯科臨床 | Comments(0)
2016年 12月 23日
野生の思考
e0273912_1733713.jpg『100分 de 名著』では、野生の思考(レヴィ・ストロース)が特集されています。難解ではありますが、内容的にはかなり面白そうです。1962年に発刊された本ですが、ボブ・ディランにしてもSchweitzerにしても、何故かこの年代の考え方に興味を引かれる今日この頃です。

”(新石器時代に開発された技術は)それまでの何世紀間にもわたる能動的かつ組織的な観察を必要とし、また大胆な仮説を立ててその検証を行い、倦むことなく実験を反復して、その結果捨てるべきものは捨て、とるべきものはとるという作業を続けてはじめて成り立つものである。”

”現実の物体を全体的に認識するためには、我々は常にまず部分から始める傾向がある。対象が我々に向ける抵抗は、それを分割することによって克服される。小さくなれば、対象の全体は恐るべきものとは見えなくなる。すなわち、量的に小さくなることによって 我々には質的に簡単になったと思われるのである。より正確に言うならば、この量的な転換によって そのものの相同体に対する我々の力は増大する。相同体を介して物をつかみ、手にとって重さをはかり 一目見るだけで知ることが可能になるのである。”

欠損歯列においても対象となる領域は非常に大きく、全体として捉えることはなかなか難しいことです。歯式・歯周病・力・歯種特異性などの要素に分割し、ひと目で全体を捉える助けとなるKA367というフォーマットも、長期にわたる臨床観察、仮説と検証、取捨選択を繰り返して導き出されたものだと思います。
記念すべきもぐら塾第一回目はセラミックスや咬合器の話題が中心になるようですが、関連文献をあたってみると同じようなご苦労があったことが伺いしれます。今回のセミナーでは、そういったヒストリーの中から垣間見える”野生の思考”を学ぶ ということも大きな目標となりそうです。

by nakadateshika | 2016-12-23 17:35 | 書籍・映画・テレビ | Comments(0)
2016年 12月 22日
なんかよう会2016
e0273912_8492983.jpg昨日は、今年最後のなんかよう会でした。会場の丁度対面にある噂の喫茶店にて、絶品リゾットをお腹一杯平らげた後だったので居眠りが心配でしたが、deep overbite・前後すれ違い・左右すれ違いと こちらもお腹いっぱいの内容で とても勉強になりました。最後に集合写真を撮りましたが、オブザーバーの先生も含めると総勢20名。なかなかの大所帯です。

”科学は人間によってつくられるものであり、討論の中から生まれるものである”
31歳の若さでノーベル物理学賞を受賞したハイゼンベルクは『部分と全体』の序文でこのように述べていますが、集まる人の種類によって討論の中身も大分変わります。火曜会での討論のように 何かあたらしい考えを生み出す、というのはなかなか難しいですが、火曜会の先生方の臨床にどうすれば近づけるのか?といった悩みを共有し 討論することは、とても刺激になりますし、そこから学ぶことも少なくありません。人数オーバーで追い出されないように、来年もがんばりたいと思います。

by nakadateshika | 2016-12-22 07:14 | 勉強会・講演会 | Comments(0)
2016年 12月 20日
メモ
e0273912_74856100.jpg先日の企画懇親会(二次会)では、着想(ひらめき)のタイミング、異業種交流の意義、臨床医としての姿勢、血液型、前意識 等々、多種多様な話題で盛り上がりました。なかでも印象深かったのは、傑出した人物に限って まめにメモをとっているということでした。

先日のNHKスペシャルでは、ノーベル賞詩人ボブ・ディランが特集されていました。この番組では、言葉(歌詞)に対する彼の異常なまでのこだわりや創作過程が紹介されていましたが、歌詞が思い浮かぶと所構わずメモをしていたようで、ホテルのレポート用紙やレシートの裏などにも歌詞の元ネタがぎっしりと記されていました。”答えは風の中に吹かれている”といった歌詞もありますが、折角思いついたアイデアもちょっと後で・・・と思っている隙に、風に吹き飛ばされてスッカリ忘れてしまうことも屡々です。臨床記録にも通じることだと思いますが、何か思いついたらメモなり写真なりで記録しておくことは とても大事なことなんだなと改めて感じました。

by nakadateshika | 2016-12-20 13:25 | 書籍・映画・テレビ | Comments(0)
2016年 12月 18日
既存顎位で対応した長期経過症例
e0273912_85472.jpg最初のセクションでは、咬合再構成を行わずに既存顎位で対応した2症例を提示していただきました。ともに20年以上にわたる長期経過症例でしたので、deep overbiteの経過について、またdeep overbiteに対する介入の是非を検討するうえで極めて重要なパートになるだろうと考えていました。

Deep overbiteの視点から
成り立ち :Ⅱ級2類タイプ
力(加圧):強い
咬合(受圧条件)
case1:大臼歯咬合支持あり(右側は喪失)
case2:大臼歯部咬合支持なし、左右的偏在傾向あり

長期経過からみえてきた変化として、アーチフォームの変化(U字→V字)、アンチモンソンの進行、咬耗、顎位の低下などが共通していました。また臼歯部欠損に対して、case1では移植(経過対応でインプラント)、case2では義歯、とそれぞれ異なった対応がとられていましたが、いずれも大崩れすることはなく前歯部は守られていました。(あくまで推測ですが)的確に臼歯部咬合支持を回復されていたことに加えて、前歯部咬合支持が保たれていたことや 顎位の左右的ズレがなかったことが、比較的穏やかな経過の一因になっているのではないかと感じました。

このパートのまとめ
 1)顎位(歯列)の変化
   ・下顎後退の可能性
   ・下顎前歯部の挺出
   ・U字からV字へ
 2)欠損の進行
   ・欠損進行のリスクはあまり高くない
   ・すれ違いへの流れはそこまで強くない
   ・前歯部はあまり失われない
 3)欠損への対応
   ・小臼歯部の咬合支持が重要
   ・移植やインプラントも有効
   ・義歯で対応できるケースも(改変の見極め)

by nakadateshika | 2016-12-18 08:14 | 勉強会・講演会 | Comments(0)
2016年 12月 18日
介入の時期と程度
e0273912_74063.jpgもう1本の軸足が、deep overbiteに対する介入の時期と程度をどのように判断するのか?という論点でした。

Deep overbiteの問題点として、力の強さ(ブラキシズム)・補綴間隙・前歯部咬合接触・ガイド・咬合平面等々考えられます。力へのアプローチがなかなか難しいということから、一般的には咬合関係の改善によって対応することが多いと思われますが、そのためには(前述のとおり)歯質の大量切削や咬合挙上といった大がかりな処置が必要となるため、本当に必要な処置なのか、いつ・どこまでやるべきなのか?ということは非常に悩ましいところです。

そういったイメージをどのように表現すべきかかなり悩んでいたのですが、特別ゲストとしてご出席いただいた押見先生の名著:線を引かない歯科臨床の中にうってつけの図説を発見し、(書籍の中ではブラキシズムの項において掲載されているのですが)deep overbiteにおける力の問題と、それを受け止める環境(オクルージョン)をいつ・どこまで改善するのか?という論点が非常にわかりやすかったので、僭越ながら引用させていただきました。よくよく考えてみると、deep overbiteに関わらず欠損歯列ひいては歯科臨床すべてに通ずる問題点がこの1枚に凝縮されているのではないかとも感じます。
これで、今回の企画を進めていくうえでの両輪が定まりました。

by nakadateshika | 2016-12-18 07:04 | 勉強会・講演会 | Comments(0)
2016年 12月 17日
Deep overbite の成り立ち
e0273912_705950.jpg欠損歯列を読み解くうえで、ヒストリーは極めて重要です。Deep overbite においても、その成り立ちを考えることは 咬合高径や咬合平面に対する介入の是非を判断する際に、非常に重要なファクターとなります。

Deep overbite を伴う欠損歯列では、その成り立ちにおいて 先天性因子(永久歯列完成前)と後天性因子(歯周病・咬耗・欠損)が複合的に関係しています。その先天性因子を分類するための裏付けとして、最初に目をつけたのはRicketts・Sassouni・Shudyらが提唱するフェイシャルパターンでした。

Deep overbiteというと 一般的にはローアングル(ブレーキー)というイメージでしたが、ハイアングル(ドリコ)でも下顎前歯部の挺出や舌側傾斜によってdeep overbiteとなる場合があります。それぞれのタイプに応じて、咬合力の大きさ・咬合平面の湾曲度・顎位の安定性、偏位傾向などの違いがあるため、各症例におけるdeep overbiteの成因を探るうえでとても有効なのではないかと考えました。ただ、この見方によって見えてきたものも少なくなかったものの、すべての症例でセファロ分析を行っているわけではなく また自分の知識もあやふやだったところもあり、この概念を軸に進めていくことにはかなり不安がありました。そのような時、須貝先生より成り立ちに関する症例スライドをいただきました。

あれこれ文献的に話をこねくり返してみても、臨床例の雄弁さには全く歯が立ちません。それに加えて、経験豊富な須貝先生の解説ですので、説得力も絶大です。これで今回の企画における軸足の一つが定まりました。

by nakadateshika | 2016-12-17 08:28 | 歯科臨床 | Comments(0)
2016年 12月 16日
Point of view
e0273912_6584517.jpg会員からdeep overbiteを伴う欠損歯列の症例を募集したところ、17症例集まりました。いずれも興味深い内容の症例ばかりでしたが、今回は時間的制約もあることから、その中から経過が長い症例を8症例ピックアップすることにしました。

”欠損歯列のみかた”という点において、これまで火曜会では 咬合支持が最も重要視されてきました。現在ではさらに歯周病・顎位・力・歯種特異性といった要素を加えたKA367というフォーマットを活用して症例分析を行っています。その結果として、すれ違いや偏在といった欠損歯列の分類や、難易度の評価など欠損歯列における様々な側面が明らかにされてきました。この成果は、多くの症例経過を”咬合支持”という視点を通じて 集めて・並べて・較べてみた結果として得られたものではないかと思います。

そこで今回は、咬合支持という観点をベースにしたうえで、新たにdeep overbiteという視点を通じて8症例を比較検討することにより、欠損歯列における新たな一面が見えてくるのではないか?という期待からこの特集が企画されました。ただ、deep overbite という定義はあくまで前歯部の位置関係によって決まる用語であり、ひとくちにdeep overbiteといっても様々な種類があることがわかりました。そこで、ディスカッションのフォーカスを絞るために何らかの視点が必要であると考えました。それが、deep overbiteの成り立ちとその問題点です。

by nakadateshika | 2016-12-16 07:02 | 勉強会・講演会 | Comments(0)
2016年 12月 15日
2016年 火曜会企画
e0273912_8531084.jpg2016年、最後にして最大の懸案事項であった火曜会企画が無事終了しました。

”生体としての恒常性とひとりひとりの個別性 ¹”という縦糸と横糸によって紡がれた口腔内は、力の問題や加齢変化などによって、時とともにほつれや綻びがでてきます。そういった問題を修復する時にも、恒常性と個別性との折り合いに気を配らなければ、元の生地と馴染むことができず またすぐにほつれてしまうのだろうと思います。

Deep overbiteの欠損歯列は、歯科医の視点では悲観的に捉えやすく、逆に患者側の視点では楽観的に捉えられやすいという特性があるようです。また その咬合関係を改善するためには、歯質の大量切削や咬合挙上といったかなり大がかりな処置が必要となることが多いため、どの時期にどこまで介入すべきか?という判断は、非常に難しいといえます。
そこで今回の企画では、deep overbiteを伴う欠損歯列に対して咬合再構成を行った症例と行わなかった症例の長期経過を通じて、deep overbiteの特性や問題点、また介入の時期や程度をどのように判断していくべきか等について、ディスカッションを行いました。

¹:もぐら塾案内文より
*もぐら塾は、第一期満席となりました。好評のため、今年の4・5月あたりで第二期開催を予定しておりますが、日程は現在調整中です。エントリーをご希望される場合には、申込フォームよりご登録をお願いします。

by nakadateshika | 2016-12-15 08:53 | 勉強会・講演会 | Comments(0)