人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2015年 11月 20日
ケースプレ回顧録 4:治療方針など
このような欠損形態の症例では、欠損の改変が頭によぎります。しかし、既往歴や現症から欠損歯列の状態を評価し、患者さんの背景や希望を踏まえたうえで、その必要性を判断することが大事だと考えています。
このケースでは、2年前に前歯ブリッジを抜歯していましたが、その前の10年間は右上欠損は放置されている状態でした。その経緯を踏まえて咬合支持歯の歯根膜腔を観察すると、力の影響は極めて少ないと考えられます。さらに、強固な支台装置のない旧義歯でも、すれ違い咬合で特有の激しい回転沈下は起きていませんでした。これは、咬合力の弱さ・良好な顎間関係・ほぼ正常な顎位といった要素によるものだと考えられます。さらに年齢的なことを踏まえて、欠損の改変は不要であると判断しました。 (つづく)

ケースプレ回顧録 4:治療方針など_e0273912_18195117.jpg

by nakadateshika | 2015-11-20 18:38 | スタディグループ・セミナー | Comments(0)


<< ケースプレ回顧録 3-2:直接と間接      毎年恒例 同窓会!(準備編) >>