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2016年 11月 14日
時代の寵児
1918年 Schweitzerが歯科医師としての道を歩み始めた丁度その頃、ハリスやオルトンによって鋳造冠(キャストクラウン)の道が拓かれ 有歯顎咬合論の創世期を迎えたというのは 何か運命的なものを感じます。
歯科に限ったことではありませんが、時代のニーズと傑出したタレントが合致したとき 飛躍的な進歩が遂げられてきました。オーラルリハビリテーション(欠損補綴)の歴史においても、その重要な局面で様々な時代の寵児たちが登場しています。Schweitzer はその創生期をリードした一人であり、その後にはMcCollum、Posselt、Garber、Ishihara、Kaneko et al. へとそのバトンは引き継がれていくことになります。

”オーラルリハビリテーションは、その当時まだ未開の領域だった。卒後12年間は地元のオフィスで修復処置をメインに治療を行っていたのだが、この期間に1歯単位の治療を学ぶと同時に 1口腔単位で診断することの重要性を学んだことは、その後 患者を”ひと”として診断し治療していくうえでとても意義深かった。その後1931年にイエテボリで開かれた学会において 当時オーラルリハビリテーションのパイオニアであった K.Thorlief の講演(顎位低下と補綴処置)に衝撃を受け、この分野に自分の軸足を置くことを決心したのだ(当時30代前半)。”

歩み始めたきっかけが deep biteだったというのもまた、運命的です。

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by nakadateshika | 2016-11-14 19:16 | 欠損補綴 | Comments(0)


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