2016年 12月 23日
野生の思考
e0273912_1733713.jpg『100分 de 名著』では、野生の思考(レヴィ・ストロース)が特集されています。難解ではありますが、内容的にはかなり面白そうです。1962年に発刊された本ですが、ボブ・ディランにしてもSchweitzerにしても、何故かこの年代の考え方に興味を引かれる今日この頃です。

”(新石器時代に開発された技術は)それまでの何世紀間にもわたる能動的かつ組織的な観察を必要とし、また大胆な仮説を立ててその検証を行い、倦むことなく実験を反復して、その結果捨てるべきものは捨て、とるべきものはとるという作業を続けてはじめて成り立つものである。”

”現実の物体を全体的に認識するためには、我々は常にまず部分から始める傾向がある。対象が我々に向ける抵抗は、それを分割することによって克服される。小さくなれば、対象の全体は恐るべきものとは見えなくなる。すなわち、量的に小さくなることによって 我々には質的に簡単になったと思われるのである。より正確に言うならば、この量的な転換によって そのものの相同体に対する我々の力は増大する。相同体を介して物をつかみ、手にとって重さをはかり 一目見るだけで知ることが可能になるのである。”

欠損歯列においても対象となる領域は非常に大きく、全体として捉えることはなかなか難しいことです。歯式・歯周病・力・歯種特異性などの要素に分割し、ひと目で全体を捉える助けとなるKA367というフォーマットも、長期にわたる臨床観察、仮説と検証、取捨選択を繰り返して導き出されたものだと思います。
記念すべきもぐら塾第一回目はセラミックスや咬合器の話題が中心になるようですが、関連文献をあたってみると同じようなご苦労があったことが伺いしれます。今回のセミナーでは、そういったヒストリーの中から垣間見える”野生の思考”を学ぶ ということも大きな目標となりそうです。

by nakadateshika | 2016-12-23 17:35 | 書籍・映画・テレビ | Comments(0)


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