今週末は、臨床歯科を語る会に参加しました。前夜祭に始まり、新人発表・分科会・全体会に夜の部屋と、文字通り朝から晩まで臨床歯科について語り、語られる3日間でした。
”医学に関する最も素晴らしいことの1つは、その連続性である。医者たちは、他の医者によって育てられる。すなわち、先輩医師は後輩医師の血肉の一部となり、その遺伝子は脈々と受け継がれていくのである。”(E.J.キャッセル)ある歯科医師が臨床で経験した物語、その物語を積み重ねて綴られる歯科医師としてのヒストリーから学べるものは、教科書とは比べものになりません。新たな発見を追い求めるチャレンジ精神、トラブルをも楽しむバイタリティ、そして何よりその美しい補綴臨床に魅せられて、金子先生を真似て歩きだした先生方は数多いのではないかと思います。
夢と汗と涙に溢れた補綴臨床60年。時代は変わり、歯科を取り巻く環境も大分変わりはしましたが、その歩みに感化され、心の蝋燭に火を灯された次世代の歯科医師たちが、また新たな60年を作っていかなければなりません。僕もその一人になれるよう、細い蝋燭なりに頑張っていきたいと思います。