2019年 07月 08日
思ったよりも早く到着しましたが、商品がかなり綺麗でビックリ。早速グループBの所だけ見てみましたが、目新しい記述がなく、ちょっとガッカリ。。でもよくよく考えてみると、この本はハンドアトラス(臨床ファイル)なので、そういった教科書的な内容が少ないのは当然なのかもしれません。症例写真やレイアウトはとても綺麗で、眺めているだけでも楽しめます。 Eichner B1 数歯の欠損であっても、臼歯部の咬合支持域を失っている場合がある(右上のイラストは2本の小臼歯(左上45)を喪失し、咬合支持域が3/4になっている)。このように咬合支持域が一つ減っているものを「B1」とし、このグループに属するものを、15症例提示する(Case132-146)。 これらのグループでは、固定性義歯か可撤性義歯が用いれられている。失われた咬合支持域が小臼歯部であればブリッジでの対応が可能であるが、大臼歯部の咬合支持域を失った場合には粘膜支持と歯根膜支持とを組みあわせた可撤性義歯が必要となる。 Eichner B2 「B」グループは、4つの咬合支持域のどこか(あるいは全部)が失われている症例である。その中では「B2」が一番多かったが、このグループには以下の4パターンがある。 1)小臼歯部の2カ所が残っているもの 2)大臼歯部の2カ所が残っているもの 3)片側に2カ所偏っているもの 4)互い違いに1カ所ずつ残っているもの このグループに属する10症例(Case147-156)の補綴設計は様々だったが、どちらか一方(片顎)は粘膜支持の可撤性義歯になっていた。大臼歯部の咬合支持域が二つとも残っているグループでは、固定性が可能な場合もある。 Eichner B3 咬合支持域がどの程度残っているのかを評価することはとても大切である(右上のスケッチには、このグループの特徴がよく示されている)。「B3」の18症例(157-174)では、前歯部での咬合支持も残っていた(Case174は除く)。ただ、前歯部での咬合支持があっても補綴物の安定にはそれほど大きな助けにはならない。従って、「B3」グループでは粘膜支持の可撤性義歯が多い(片側遊離端、両側遊離端)。Case167だけは完全に粘膜支持(支台歯にレストがない)だが、これは例外的な設計である。 Eichner B4 欠損が進行し臼歯部の咬合支持域を全て喪失しても、前歯部での咬合支持が残っているグループ(右上のスケッチはこのグループの典型的な状況を示している)。前歯部での咬合支持によって顎位が保たれることもあるが、顎位がずれ込んでしまうことも少なくない。ここでは、このグループに属する17症例を提示する(Case175-191)。根面板にバーアタッチメントを付けて義歯を安定させる手法は便利である(Case176,178,181,185,186,189)。
by nakadateshika
| 2019-07-08 14:27
| 欠損補綴
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