カテゴリ:趣味・娯楽( 11 )

2019年 01月 20日
型と形
e0273912_5513298.jpg幸田文さんの対談をまとめた文庫本です。「お辞儀をするならフワッとやるな チャンとやれ、お前達(のような子ども)はまず型をこしらえて、それから中身ができてくる」「写真とは、(景色でも人でも)写しとるべき要所を素早く見極める技術だ」などなど、まだ知らなかった露伴の教えが随所に散りばめられていて、とても面白かったです。

”露伴は、娘にじっくり「型」を仕込んだ。しかしその「型」が、そのまま窮屈な「形」になっては広がりをなくす。かたまらない「型」を身につけてはじめて、物事の模様を掴むことができると教えたのである。”

型と形。似てはいますが、「型」は同質のものを作り出す鋳型、「形」はそれぞれに違う個別のもの、という違いがあるそうです。先人から学んだ臨床の「型」は、とても役に立っています。しかしその型にはまらず、自分自身の個性や時代に応じた、独自の「形」を見つけることの大切さと、その難しさを痛感している今日この頃です。

by nakadateshika | 2019-01-20 05:52 | 趣味・娯楽 | Comments(0)
2018年 12月 29日
欲望の哲学史
e0273912_08040646.jpg「欲望の哲学史」という番組を見ました。戦争や経済破綻といった世界史の流れと、それに応じて変化する哲学の変遷を振り返ることで、哲学は単なる「知識」ではなく(その時代を読み解くための)実践的な思考ツールである、ということがなんとな〜く分かりました。ただ、「実存主義」「構造主義」「存在」「時間」など一つ一つの用語がわかったようでわからないものばかりで、理解するためには予備知識が圧倒的に足りないということを痛感するばかりでした。

”学問とは、目の前の現象の背後にある、普遍的で奥深い現実を理解する試みです。私たちは、自らを感覚的な経験だけに閉じ込めてはならないのです(レヴィ・ストロース)”

対象(の広さ)によって、哲学・科学・人文学と呼び名は変わりますが、「その背景にある普遍的な法則性を掴む」という学問の目的は変わらないということだと思われます。
歯科臨床でも、対象(は・くち・ひと)が大きくなるにつれてその法則性を掴むことは難しくなり、経験則や個別性が中心になることはやむを得ません。ただ、そこから普遍的な法則や一般性を掴もうとする意識を持つことが、個別の問題を解決するうえでも非常に役立つのではないかと思っています。



by nakadateshika | 2018-12-29 07:11 | 趣味・娯楽 | Comments(0)
2018年 10月 13日
ななもじのうた
e0273912_17182289.jpgよわねをはくな くよくよするな
なきごというな うしろをむくな

ひとつをねがい ひとつをしとげ
はなをさかせよ よいみをむすべ

すずめはすずめ やなぎはやなぎ
まつにまつかぜ ばらにばらのか



今日は、41歳の誕生日。
自分の個性を大切に、他人の個性も大切に、あと半生前向きに頑張りたいと思います。


by nakadateshika | 2018-10-13 16:50 | 趣味・娯楽 | Comments(0)
2018年 10月 07日
悠々として急げ
e0273912_263663.jpg”地球は狭くなったといわれる。しかし、狭いものにはたいてい皺がある。地球も戦争、条約、汚染、資源、枯渇、人口爆発と、皺は増えるばかり。身のまわりを見ても口をひらくまえに閉じたくなる時代である。
そこで、皺ののびる対談をやってみようと思いたった。古語に「フェスティナ・レンテ」という。悠々として急げ、の意である。もとはこれ、ある王様の治世の座右銘だったと伝えられるが、衆庶の日常の必須心得ともしたいのである。”

温泉狂やノミ博士といった一風変わった達人たちとの対談集ですが、その冒頭に書かれた文章は流石としか言いようがありません。この中に出てくる「悠々として急げ」という言葉は、開高さんの本に度々登場してきます。他にも「漂えど沈まず」「明日、世界が滅びるとしても 今日、あなたはリンゴの木を植える」など、対立的で矛盾的で逆説的な名言を数多く残されていますが、どれも大好きな言葉です。以前はこういったモヤモヤした表現は理解できませんでしたが、それなりに歳を重ね、世の中はお勉強のように単純明快とはいかないことばかりであることを思い知るにつれ、その言葉の深みが少しずつわかってきたようです。

歯科臨床も部分と全体、その双方からのアプローチが必要不可欠です。そのためにすべきこと・できていないことは山積みですが、焦りすぎず、のんびりしすぎず、「悠々として急げ」の精神で進んでいきたいと思います。

by nakadateshika | 2018-10-07 02:06 | 趣味・娯楽 | Comments(0)
2018年 08月 30日
継承と進化
e0273912_07173968.jpgなんとか1週間は、ランニングを続けられています。(なんでも「かたち」から入る習癖があり)ランニングシューズを思い切って購入したのがその動機付けになっていたのかもしれませんが、”hanzo”と名づけられたこのシューズは、クッション性が抜群でとても走りやすいです。このメーカーの商品はとにかく履きやすいので以前から愛用していますが、時代の変化に合わせて「継承と進化」を続けてきたことの賜物なのかもしれません。自分はまだそのどちらもできていないので、足下(基本的なこと)から一つ一つ見直していきたいと思っています。




by nakadateshika | 2018-08-30 07:18 | 趣味・娯楽 | Comments(2)
2018年 08月 22日
走れメロス
e0273912_05465945.jpg朝ランを始めました。
とはいっても、15分程度ジョギングしているだけなので、マラソンやトライアスロンをされている方々からみればお散歩程度のものです。それでも、パソコンの前で座りっぱなしだった体にはかなりの負担だったようで、階段の上り下りも辛いぐらいの筋肉痛になってしまいました。ただ朝から運動することで、頭も体も一気に目が覚め、気分は爽快です。いつの間にやら、大学時代に較べて10kgも体重が増えてしまったので、まずは5kg減を目標に頑張ってみようと思います。

走るといえば、先日の100分de名著は「走れメロス」でした。
メロスと親友セレヌンティウスの信頼と友情の美しさを描いた作品だと単純に思っていたのですが、メロス・セレヌンティウス・暴君ディオニスは、実は自分自身の中に存在する善と悪(天使と悪魔)の心を表現しているのでは?という解説がなされていて、とても面白いと感じました。借金の人質として親友を熱海に放置し(メロスと違って)戻らなかった、という逸話を持つ堕罪の心は何ともわかりませんが、読者の視点や切り口によって色んな捉え方ができるというのは、読書のとても興味深い所だと思いました。

雨が降ったりしていると心の中のディオニスが優勢になってしまいますが、邪心に打ち勝ち、なんとか目標達成まで走り続けたいと思っています。走れマサヨシ。



by nakadateshika | 2018-08-22 05:47 | 趣味・娯楽 | Comments(0)
2018年 08月 11日
こころ
e0273912_16551713.jpg帰省中にはやれることも限られていますが、本を読むチャンスでもあります。この夏は、今更ながら「こころ」を読んでみました。前に読んだのは小学校だったか中学校だったか記憶が定かではないですが、あまりよくわからず大して面白いとも感じなかった気がします。しかし40になった今、改めて読み返してみると目には見えない「こころ」の動きがものの見事に表現されているのがわかり、以前よりもはるかに面白かったです。
本にしても、講義にしても、読み手や聞き手がある程度の経験やイメージを持っていないと、その「こころ」を理解することは難しいんだなぁと改めて感じました。


by nakadateshika | 2018-08-11 17:03 | 趣味・娯楽 | Comments(0)
2018年 08月 09日
ホッとする時
e0273912_7585134.jpgどんな時にホッとするか?(往き往きてここ何処

プレゼンが終わったとき、9歳の娘がまだ(かろうじて?)なついていると感じたときなど色々ですが、仕事が終わって夕飯を食べる時が一番ホッとします。時々晩酌することもありますが、美味しいおつまみがあれば最高です。先日新潟のM先生から新潟産の黒崎茶豆を送っていただいたのですが、余りにも美味しいので一晩で全て食べきってしまいました。ただ最近はお腹周りのたるみが顕著で、自分の写った写真をみると、その緊張感のない容姿にギョットします。。
明日からは美味しいもので溢れている新潟ですが、ホッとしすぎないよう要注意です。

by nakadateshika | 2018-08-09 07:59 | 趣味・娯楽 | Comments(0)
2018年 07月 24日
目的と手段
e0273912_8224672.jpgここ最近の通勤手段は、車・自転車・徒歩の3つです。それぞれ移動速度はかなり違いますが、それに応じて見える景色もだいぶ違います。体への影響もかなり違うと思いますが、何事も目的が何かをハッキリと意識することと、目的と状況に応じて、いくつかの手段を使い分けることが大事なのかなと感じました。

読書もまた然り。気の向くままに選んでいますが、何のために何を読むのか、もうちょっと考えてみる必要がありそうです。

by nakadateshika | 2018-07-24 08:18 | 趣味・娯楽 | Comments(0)
2018年 07月 20日
シンポシオン
e0273912_7462866.jpg”愛の奥義に至る正しい道とは、地上の個々の美しきものから出発し、最高美を目指して絶えず、高く登りゆくことである。(ちょうど梯子の階段を昇るように)1つの美しい肉体から2つの肉体へ、2つの肉体からあらゆる美しき肉体へ、美しき肉体から美しき職業活動へ、さらにそこから美しき学問へと到達し、最終的には美の本質を認識するまでに至ることである。
すなわち、エロース(愛)とは、肉体の美から精神の美、さらには知恵を愛すること(フィロソフィア=哲学)にまで到達することである。”

稀代の大哲学者、プラトン。その著作は名作揃いですが、その中でも最高峰と言われている「饗宴(シンポシオン)」を読んでみました。人間が真に求めるべきものは何なのか?恋愛という具体的で身近な話題から始まり、職業論や精神論を経て、最終的には無知(自身の至らなさ)を自覚し、知恵を追い求めること(哲学)こそが人間が歩むべき道である、という結論に至る論理展開は、流石の一言でした。

もう一つ面白かったのは、その構成です。まずは4人がプレゼンを行い、最後にそれぞれの演者と座長とが対話を重ねることで、そのテーマの真相に近づいていく、という流れになっています。この形式は、まさしく勉強会での形式と同じで、この本の題名(シンポシオン=ワインを片手に語り合う)がシンポジウムの語源になっているのも頷けます。例会では、いつもたどたどしい司会で反省することばかりです。舌の回りをよくするために、2・3滴のアルコールをコッソリ、というのも一案かもしれませんが、寝てしまう危険性もあるので流石に無理なようです。

by nakadateshika | 2018-07-20 07:46 | 趣味・娯楽 | Comments(0)