1 2017年 04月 27日
![]() ”治療というのは診断によってカテゴリー化されたものを、もう一度バラバラにほぐして患者個体のレベルに帰し、その一人一人の具体的な患者をコントロールしようとする営みです。診断が認識論なら、治療は制御論であり、個別化の過程です。(医者と患者と病院と)” ”診断とは、疾患(disease)と病気(illness)をつなぐ架け橋のようなものである。(メジャー診断学)” 歯科臨床では、個別性を無視するわけにはいきません。しかし最初からそこにとらわれすぎてしまうと、全体像を見失う恐れがあります。一般論から個別論へ、この流れが正解への近道のように思われますが、そのステップにおいてKA367やデンチャーイメージがもたらす恩恵は極めて大きいのではないかと感じています。また、そうした個々の症例を積み上げていくことが、新たな一般論を築く礎となるのではないでしょうか。 ▲
by nakadateshika
| 2017-04-27 06:02
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2017年 04月 24日
![]() ”総合診断は、自分の医療の鏡像としても機能し始めた。我々は鏡に映った自分の全体像を見て、初めて統一性のある自分を発見できるように、総合診断という全体像を通して自分の医療の実態を知ったのである。” ”口腔単位の治療の拠り所としての診断を仮想し、これまでの歯科の診断と対比して総合診断という言葉を用いたことには、症例への対応だけでなく、歯科医療のあり方に対する願望も秘められていた。” 「総合」ということばの中に、各対象(術者・患者・歯科医療)の空間的・時間的要素をどこまで含めるのかによって、総合診断の難易度は大分変わってきそうです。自分の能力を踏まえて考えてみると、診断はあくまで「一断面の診かた」と割りきって、その不足分は経過観察で補うというのが現実的なように感じています。 ▲
by nakadateshika
| 2017-04-24 08:39
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2017年 04月 23日
![]() ”複雑、多様化していく歯科医療のなかで、歯科医師が本来行わなければならない役割が何であったのか(金子先生)” ”診断と治療方針というのは難しいものであり、患者によっても術者によっても変わるものであると思う。自分の未熟さを補うために、常に慎重に考え行動するように心がけ、チェックを繰り返し、書物から学び、患者から学ぶ毎日である(国島先生)。” ”総合的な診断の目と、基礎的診療やラボワークに対する細かい注意の積み重ねとが、患者の口腔を長期にわたり大過なく経過させることを忘れてはならない(豊永先生)。” 「術式は以前のものであっても、物事を的確に見つめていた先駆者たちが残した書物から学ぶことは極めて多い。」と、(平静の心で有名な)オスラー博士は述べています。時代とともに”how to”は変わりますが、”what to do”はそれほど変わらないものだと思うので、こういった本は是非とも残していくべきだと思います。 ▲
by nakadateshika
| 2017-04-23 05:50
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2017年 04月 18日
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by nakadateshika
| 2017-04-18 06:53
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2017年 04月 06日
![]() また 彼の功績を調べていたら、抗生物質の歴史についてよくまとめられている記事を見つけました。 ”抗生物質の発見以来、人間は、微生物環境を制御できるという過大な自信を抱くに至った。しかし、これが奢り以外の何者でもないことは、耐性菌の逆襲が雄弁に物語っている。人間は、生態系をコントロールできるほどの力を持ってはいない。むしろ、微生物が形成している生態系の中に、自らもどっぷりと浸かっていることを思い知るべきである。” 若くして世界的な細菌学者となった彼が 研究の道からあっさりと身をひき、後半生を生態学的文明論に関する思索と著作執筆に没頭したのは、こういったことに気づいたからなのかもしれません。 "Think globally, act locally." こちらも彼の残した言葉ですが、短いセンテンスの中に歯科医療をはじめとして 様々な分野で通用するエッセンスが詰め込まれている名言だと思います。社会における歯科医療のあり方を考えること、そしてそのためには目前の1人1人の患者さんと真摯に向き合い、その小さな一歩を積み重ねていくこと以外に道はないということを教えてくれているようです。先人の足跡を振り返ってみると、この言葉が幻想ではなく まさに真実であることがよく分かります。 ▲
by nakadateshika
| 2017-04-06 08:42
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