2018年 03月 13日
パーシャルデンチャーと咬合崩壊〜ひとの変化にどう寄り添うか〜
e0273912_7585147.jpg”生きていることとは、四季色とりどりの移り変わりにこの肉体が従うことである(ゲーテ)”

(骨だけでなく)「ひと・くち・は」その全てが、常に変化し続けています。その変化の量と質は、人によってもまたその時期によっても様々ですが、その変化と協調し共存することが、補綴という分野における最も重要なテーマの一つではないかと思います。

昨年の企画では「咬合崩壊」という難局において、その変化を遅らせるためにインプラントがどの程度有効だったのか?ということについて検証しました。その議論を通じて、従来補綴の延長線上にインプラントを位置づけることが、その利点を活かすために重要であることが示されました。と同時に、生体の変化との協調と共存という点において、パーシャルデンチャーの可能性を改めて感じました。

”宇宙の根源現象は、らせんとリズムである(三木成夫)”

「パーシャルデンチャー新時代」にはらせん構造の象徴であるアンモナイトが表紙を飾っていますが、そこにはとても深い意味が込められているように思えます。話題としてはらせんのように繰り返しになってしまうかも知れないのですが、改めてパーシャルデンチャーの可能性について問い直してみることはとても意義深いのではないかと考えています。

# by nakadateshika | 2018-03-13 07:34 | 欠損歯列 | Comments(0)
2018年 03月 12日
evidenceとexperience
e0273912_723280.jpg”骨はメカニカルストレス(荷重)に対し、その内部構造と外部構造を最も機能的な「かたち」へと変化させる。”

ウォルフの法則を提唱したJulius Wolff(1836-1902)は、ベルリンの整形外科医でした。彼は骨折後の治癒経過について研究をしていたようですが、(当時はまだX線もないような時代で)標本写真とスケッチをひたすら蓄積し、それを丹念に比較検討した末にその法則を見出したそうです。
今時のエビデンスとは程遠い臨床知見から得られた法則ですが、100年以上経った今でも支持されています。しかもその法則に基づいたコンピューター上でのシミュレーションが、実際の骨形態と近似した結果になるというのは驚きです。その分子メカニズムについてはまだ明らかになっていないとのことですが、感覚的にはすんなり腑に落ちる理論です。

下顎前歯部は残る、犬歯さえ残れば、智歯の不思議、などなど歯科臨床にも経験によって見出された法則は多く、欠損歯列を考えるうえで重要な指標になっています。科学的な分析はもちろん大事ですが、科学の範疇が部分的であり局所的であるという前提から考えると、経験から導き出された直観的な法則もまた、とても大切なエビデンスではないかと感じています。

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# by nakadateshika | 2018-03-12 08:16 | Comments(0)
2018年 03月 10日
咬合高径と咬合崩壊
e0273912_7525353.jpg"The muscle usually wins.(Schweitzer)”
”When teeth and muscle war, muscle never loses.(Dawson)”

全て筋肉のせいにするわけではないのですが、その力が強大であることは間違いありません。多くの先人が指摘しているとおり、(そこに至った原因によっては)安易な咬合挙上はかなりのリスクを伴います。咬合平面が乱れ、顎位が低下している局面で、どこを目指しどのようにアプローチするのか?その問題は、今もなお難しいテーマであろうと思います。

臨床診断を考えるうえで、「原因」「病態」「予後」という視点を持つことの重要性を学びましたが、咬合平面・顎堤吸収・顎位低下、その個々の要素についてもその3つの視点で読み解くことが、治療方針を考えるうえで重要なのではないかと考えています。

# by nakadateshika | 2018-03-10 07:53 | Comments(0)
2018年 03月 09日
顎堤吸収と咬合崩壊
e0273912_8174363.jpg咬合崩壊の原因と結果という視点からみると、「顎堤吸収」もその一つに挙げられると思います。そのメカニズムは未だ明らかにされてはいませんが、ウォルフの法則(機能圧に抵抗するため表面積を広くしようとする?)、持続的な骨膜圧迫による虚血、加齢変化、全身疾患(骨粗鬆症など)といった様々な要因が複合して生じているのではないかと考えています。

※ウォルフの法則については、調査中です。

# by nakadateshika | 2018-03-09 07:11 | Comments(0)
2018年 03月 08日
咬合平面と咬合崩壊
e0273912_8413643.jpg乱れた咬合平面は咬合崩壊の過程で生じた「結果」であり、一方でその崩壊をさらに助長する「原因」でもあります。そのため全顎的介入が必要なケースでは、乱れた咬合平面を可及的に是正し、適切なアンテリアガイダンスを獲得することが理想的であると考えられています。しかし実際には、咬合挙上・骨整形・歯牙移動・抜歯といったかなり大がかりな処置が必要となることも多く、どこまでの介入が必要十分なのか悩むことも少なくありません。

# by nakadateshika | 2018-03-08 08:35 | 欠損歯列 | Comments(0)
2018年 03月 07日
ストレージ問題
e0273912_937915.jpgデータバックアップ用の外付けHDDが、パンク寸前です。これまでは4Tのものをミラーリングして使用していましたが、どのぐらい増やせばよいのかわからないので色々な選択肢を検討してみました。
上を見ればキリがないのと、thunderbolt接続のものだと非常に高価であること、そもそも接続形式(インターフェース)がthunderbolt3に切り替わってきていることなどを鑑みて、ひとまず今使用中の機種(thunderbolt duo)のHDDを、6T×2に載せ換えようと思っています。こういったことに慣れていないのでうまくいくかどうか心配ですが、買い換えと較べると半額以下で済みますのでチャレンジしてみる価値はありそうです。

JPEG画像の2〜3倍の容量があるRAWデータの蓄積が、その一因であることは確かです。キャノンではsRAW形式という低容量フォーマットが定着しているようですが、ニコンの場合にはフルサイズの機種でしか設定できず、その評価もあまり芳しくないようです。
HDDの容量を増やしても時間延ばしに過ぎないことは確かですので、次のHDDが一杯になるまでに何か対策を考えなければなりません。

# by nakadateshika | 2018-03-07 09:37 | パソコン・Web | Comments(0)
2018年 03月 04日
宝島
e0273912_15371191.jpgドラえもんの映画:宝島を観に行ってきました。ドラえもん好きの子ども達に聞くと、面白かったランキングベスト3には入る!と言っていましたが、少なくとも昨年の「南極カチコチ大冒険」よりは遙かに良かったです。細かい所でよくわからない部分もありましたが、”見つけたのは宝物以上の宝物(友達や家族)”というコアメッセージがしっかりと伝わってくる素晴らしいストーリー構成でした。

映画が終わると、もう来年の映画が告知されていました。毎年新しい企画を考えるのはとても難しいことですが、これだけ世代を超えて支持されつづけているというのは本当に凄いことだと思います。

# by nakadateshika | 2018-03-04 15:37 | 書籍・映画・テレビ | Comments(0)
2018年 02月 21日
できること/わかること
e0273912_8445549.jpg「分数の割り算って、何で逆数を掛ければいいの?」

「え、だってそういう決まりでしょ・・・。」
人に言われたことを素直に受け入れるおめでたい性格のおかげで、今までなんの疑問も持たずに計算していましたが、最近の子供はそれでは納得してくれないようです。
仕方がないので色々と調べてみたところ、素晴らしいテキストを発見しました。

・子供は具体的な話しか理解できない(抽象思考はできない)。
・単位を意識することで、具体的なイメージができる。
・割り算とは①単位量を求めること ②割合(比率)を求めること
 ※分母の数を1にするために、分子と分母に逆数を掛ける

その他にも目からウロコな内容ばかりで、とても勉強になりました。やり方を知っていれば問題を解くことはできますが、その原理を理解していないと応用がききません。素朴な疑問、なんでだろう?が学びの基本であることを改めて感じました。

”理解は教えられることからではなく、問いかけることから得られる”(R.ワーマン)

なぜ今年のバレンタインデーは、娘からのチロルチョコ1個だけだったのか?勇気を出して、妻に問いかけてみようと思います。

# by nakadateshika | 2018-02-21 08:45 | 社会・生活 | Comments(0)
2018年 02月 06日
もぐら塾2018・第1回〜欠損歯列のみかた〜
e0273912_7522543.jpg日曜日は、もぐら塾でした。第1回目となる今回は、「欠損歯列のみかた」を中心に歯周病と欠損歯列、KA367の使い方、片側遊離端と両側遊離端などの話題が取り上げられました。

冒頭は、期待の新人N先生のケースプレから始まりました。「欠損歯列のみかた」に関わる様々な要素が絡んだ面白いケースで、演者、受講生、そして金子先生がそれぞれの「みかた」を、身振り手振りを交えて話あい、予定時間を大幅に超過するほど議論が白熱しました。
・視座(患者年齢・History)
・視線(咬合平面・嵌合位・すれ違い・偏在)
・視点(大臼歯咬合支持・犬歯・Keytooth)
塾長のブログタイトルにズバリ示されているこの3つの要素が、欠損歯列をみる上で必要不可欠であることを学ぶことができました。それと同時に、武天老師様の広く・高く・そして深い眼力の凄さに、一同深く感じ入りました。

”症例は生き物であり、時代背景との関係性を無視して語ることはできない。”
”同世代の仲間達で目前の悩みを共有し、その問題と共に対峙してくべきだ。”

もぐら塾では、知識・技術・器材その全てに問題を抱えていた時代の中で、それぞれの課題に全力投球で対峙してきたK'sヒストリーから実に多くのことを学ぶことができます。ただ金子先生もおっしゃっていたように、現在置かれている状況はその時代とはだいぶ違います。

技工士問題、超高齢化に纏わる問題、そういった状況の中でインプラントとどう向き合い、いつ・どのように使うのか?
先人達の功績や伝統を継承していくことと同時に、今新たに抱えている問題については自分達自身で考え、革新していかなければならないのだということなのだろうと思います。そういう意味では、同世代が集まるもくあみ会は、悩みを共有しその問題に向き合う機会としてはまさにうってつけです。今回ご発表されたN先生やK先生もご登壇されるとのことですので、今からとても楽しみです!

※次回のもぐら塾は、5月頃に開催予定です。

# by nakadateshika | 2018-02-06 07:45 | Comments(0)
2018年 01月 30日
経過観察の意味
e0273912_7484725.jpg早速書庫を整理してみたところ、「経過観察と歯科臨床(火曜会40周年セミナー誌)」が目にとまりました。冒頭に書かれた「火曜会と経過観察」を読んでみると、そこには求めていた答えがズバリ書かれていました。
「幸田家のことば」でも感じたことですが、伝承された言葉はわかりやすいという長所がある一方で、どうもオリジナルの重厚さが薄まっているような気がしてなりません。何事も原点を知るということはとても大事なことだと感じています。
臨床診断や経過観察など、自分なりに考えたつもりになっていましたが、すべて受け売りだったということを改めて思い知った次第であります。

# by nakadateshika | 2018-01-30 07:48 | 歯科臨床 | Comments(0)