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2018年 05月 28日
伝わるプレゼンテーション
e0273912_12584142.jpg先週末は、第3回臨床基本ゼミに参加しました。

前半戦(一日目と二日目の午前)は須貝先生の講義で、咬合誘導・う蝕のテーマが中心でした。しかし子供への対応だけでなく、(小児から高齢者まで)あらゆるライフステージに対応できる幅広いスキルを身につけることがGPには必要である、ということをお話していただきました。近年の歯科界は益々専門化が進んでいるようにも感じますが、「世代を超えて患者さんと向き合う」ことが、歯科臨床の独自性であり本質であると考えた時、少なくとも基本的な技術と知識は幅広く持っておかなければならないと改めて感じました。受講生にもその思いが充分伝わったようで、懇親会では須貝先生の講義に対する絶賛の言葉が相次いでいました。

最後のパートは、「画像管理と画像調整」というテーマでお話する機会を頂きました。「最終ケースプレで伝わるプレゼンを行うために必要なこと」をお伝えするための時間だったはずなのですが、残念ながらその反面教師になってしまったようです。須貝先生の「伝わるプレゼン」とはまさしく好対照でしたが、その違いから感じたことはプレゼンには何よりもリアリティが必要だということです。デジタル画像で魅せることも大事な要素ですが、実際の臨床記録から感じたこと・考えたことを聞き手に伝えたいという真摯な思いが、何よりも重要だと痛感しました。

「失敗こそが最高の師」

このところ、プレゼン関係は空振り続きで些か憔悴気味ですが、マスターヨーダの言葉を胸に少しずつでも成長していきたいと思っています。







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by nakadateshika | 2018-05-28 12:58 | 勉強会・講演会 | Comments(0)
2018年 04月 18日
基本もなかなか難しい
e0273912_8323158.jpg下の子が今年から小学生になりました。持って帰ってきた学年便りには、学びの基本・生活の基本が書かれていましたが、よくよく見てみると40歳になった今でも実践できているか怪しいものばかりです。
今週末に行われる基本ゼミ(第2回)では、間接法の基本・歯冠修復の基本が予定されていますが、どんな基本も、継続して実践し本当の意味で身につけることは、とても難しいことだと感じています。

by nakadateshika | 2018-04-18 08:22 | 社会・生活 | Comments(0)
2018年 03月 27日
基本ゼミ2018〜深は新なり古壺新酒〜
e0273912_13464543.jpg先週末から、新年度の臨床基本ゼミが始まりました。全体を振り返ってみると、「新」に満ちあふれた二日間だったと感じました。

1.日々是新(エトバス・ノイエス)
”近ごろの若い人々には、どうもマニュアル人間が多いようです。どんな世界でもそうですが、人と同じことをやっていたのでは、世の中に革命は起こりません。個性を大いに伸ばして、あらゆることに好奇心をもって、何か新しいこと、ちょっとおもろいことを始めて欲しいものであります。仮に失敗しても若いうちは、むしろそれは財産になります。かけがえのない宝になります。失敗を覚悟で人と違ったことを「やってみなはれ」と言いたいのです。”(佐治敬三

金子先生も敬愛する佐治敬三さんのお言葉ですが、オリエンテーションでお話されたご自身の歩みは、まさに日々是新の連続であったのではないかと思います。全顎補綴、口腔内写真に纏わるヒストリーは、そのまま現代に転用できる話題ではないのかもしれないですが、新たなものに挑戦し、それによって生じる問題点に全力で対峙されてきた悪戦苦闘の歴史、その姿勢からは学ぶことばかりです。

2.深は新なり
2008年に基本ゼミを受講し、歯ってこんなに残せるものなんだ!と心の底から驚いたことを今でも覚えています。あれから10年、千葉先生のお話を聴いて、その臨床の奥深さに改めて衝撃を受けました。”観察とは、物事の真の姿を間違いなく理解しようとよくみることである。(広辞苑)”
講義の最後に、「観察」することの重要性とその面白さについてのお話がありました。1枚のデンタル、1本の根管、そして1本の歯。その一つ一つの処置へのこだわりとクオリティの高さが「深は新なり、深は真なり」の礎であるということを実感するとともに、自分の至らなさを反省した次第です。

3.新進気鋭
今年度から新たに、関口先生が講師に加わりました。年齢は僕より数年上ですが、見た目も若く色々とアクティブな先生なので、いつも刺激を受けています。今回はマイクロの動画を使った講義でしたが、とても綺麗でビックリしました。

4.古壺新酒
「古壺新酒(ここしんしゅ)」は、高浜虚子が俳句のスローガンとして掲げていた標語です。”古い形式(伝統)を守ったうえで、そこに新たな発見や感動を加えていくことが俳句のあるべき姿である。”
歯科臨床も時代とともに移り変わりが激しい世界ですが、臨床の基本を大切にすること、そしてそれを礎として、自分なりに新しい何かを発見していくことの大切さを改めて感じた二日間でした。そしてまた、基本ゼミという壺に新たに入られた先生方とともに、その熟成度を高め合うことができたら良いなと思っています。

by nakadateshika | 2018-03-27 07:32 | 勉強会・講演会 | Comments(0)
2017年 09月 22日
絶対矛盾的自己同一
e0273912_6502434.jpg基本ゼミでも話題になっていた福岡先生の書籍を読みはじめました。絶対矛盾的自己同一、逆限定、純粋経験などなど、西田哲学特有の難解用語のオンパレードでパニック状態ですが、その背景には(西田幾多郎の盟友)鈴木大拙が体現していた「禅」の概念が、色濃く存在しているように思えます。

(哲学や宗教についてはズブの素人ですが)動的平衡論からみた西田哲学を自分なりに解釈してみると、この世界は「一即多、多即一」で成り立っていて、生物も無生物もありとあらゆるものはお互いに影響し合い、時間とともにゆらぎながらも絶妙なバランス(動的平衡)を保つことで成り立っている、と理解しました。

また、この本の中では「あいだの関係性(相互依存性・相互形成性)」が重要視されていますが、そういえば欠損補綴もまさに「生物と無生物とのあいだ」がテーマです。そう考えると

”生命がエントロピー増大の法則に抗う唯一の方法とは、生命システムの耐久性と構造を強化することではなく、むしろ、そうした仕組み自体をエントロピーの流れの中に置くだけのことだった。”

という一文がクローズアップされてきます。そういった概念の中で歯科医療はどのような役割を果たせるのか、あるいは果たすべきなのかといったことは非常に難しいテーマですが、考えなければならないテーマであろうと思います。

”人は人 吾はわれ也 とにかくに 吾いく道を 吾は行なり(西田 幾多郎)”

こういった本ばかり読んでいるのはどうなのか?と思う時もありますが、自分なりのスタンスで歯科臨床に向き合っていきたいと考えています。

by nakadateshika | 2017-09-22 23:31 | 書籍・映画・テレビ | Comments(0)
2017年 09月 22日
病態を評価する
e0273912_1694877.jpg病態を評価する。一見すると平易な文章ですが、改めて考えると奥が深く、その本質を理解することは容易なことではありません。まだ十分に理解できているとは思えませんが、自分なりに考えをまとめてみたいと思います。

(ものの本によれば)物事の認識プロセスには、全体的に丸ごと感じ取る「直観」と、様々な属性に分けることで理解しようとする「分析」との2種類があるようです。経験の蓄積によって「直観」は向上しますが、あくまで主観的なものであり、その感覚を言葉で説明することは非常に困難です。

一方「分析」とは、複雑な対象を部分的な要素(属性)に分けることです。これによって理解がしやすくなり、言葉による説明や、他との比較も可能になります。ただし、分析という行為には「はかる」ことが必要で、そのためのものさし(単位・尺度)が必要となります。また、単位はあくまで一部の属性を示すもので(他の要素は切り捨ててしまうので)、その単位によって何を比較したいのか、つまり何を評価したいのかということが、ものすごく重要になります。

それでは、欠損歯列の病態とは何なのか?そして、欠損歯列をどういった尺度(value)で評価(evaluate)すればよいのでしょうか?

by nakadateshika | 2017-09-22 07:21 | 勉強会・講演会 | Comments(0)
2017年 09月 19日
欠損歯列のみかたと処置方針
e0273912_17133125.jpgこの連休は、臨床基本ゼミでした。一日目は受講生から集められたお悩み症例を題材に、「欠損歯列のみかたと処置方針」についてディスカッションを行いました。今年は例年以上にヘビーな症例が多く、自分もその答えを教えて欲しいんですけど・・・というようなものばかりで、どのような方向性でまとめるべきなのか、N先生と一緒にとても悩みました。

道に迷った時には、「google map」を使うことが多くなりました。交通手段に応じて、その経路や時間などがあっという間に分かるのでとても便利ですが、その設定には現在地と目的地の入力が必要です。欠損歯列を考える場合においても、現在どのような位置にいて、どこを目指すべきなのか?という意識は、とても重要なのではないかと思います。

そこで今回のパートでは
1.欠損歯列の病態を評価する
2.欠損歯列の流れを読む
3.治療目標を設定する
といったことについての、考え方を知ってもらうことを目標にしました。

by nakadateshika | 2017-09-19 17:13 | 勉強会・講演会 | Comments(0)
2017年 03月 09日
デンティスト
e0273912_13253730.jpg分館への配送が概ね完了しました。無類の本好きにとっては名著に囲まれているだけでルンルン気分ですが、それでは宝の持ち腐れになってしまうので、少しづつでもご紹介していきたいと思っています。

こちらは、1975年に創刊された歯科雑誌・デンティストです。「患者とのコミュニケーションを考える〜開業医・その現実と未来〜」というテーマの中での記事ですが、(顔写真を除いては)40年以上前のものとは思えない内容で、今読んでみても心にズシンと響きます。

”もともと病気に悩む人々を救うための学問であったはずの医学の進歩が人間のあり方についての理解を混乱させ、先行きについての戸惑いや、一種の恐怖感が生まれはじめているようにも思われます。(医者と患者と病院と)”

40年前から見れば、診断機器や治療技術は飛躍的に進歩しました。それとともに、歯の保存や機能回復を図る選択肢も大幅に増加しましたが、果たしてどこまで機能回復することが医療なのか?という問題は、超高齢化社会という難題も抱えた現代ではより一層難しくなっているのではないでしょうか?恐らくその問題についての絶対的な答えというものはなく、より個別性が重視されてきているように思いますが、その答えに少しでも近づくためには、コミュニケーションに基づいた歯科医師と患者との(成人ー成人関係による)共同作業が必要不可欠であるということを、痛切に感じています。
コミュニケーションの語源を手繰ると、「伝達する」という一方的なものではなく、「共有すること・分かち合うこと」だそうですが、そのための手段として口腔内写真やレントゲン写真などの基礎資料は、今でも必要不可欠なものであることに変わりはありません。その一方で、同じような悩みを抱える歯科医師同士で問題を共有するという意味でも、記録資料の持つ意味は絶大です。K先生の業績は数多いですが、後世に記録の重要性を伝承したことが何よりも大きな功績だったのではないかと個人的には思っています。

今月下旬からは、また基本ゼミが始まります。デンティストとは何する者ぞと、これから新たなスタートを切りたいと考えているであろう受講生の先生方には、是非とも読んでいただきたい名文です。


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by nakadateshika | 2017-03-09 13:00 | 歯科臨床 | Comments(0)
2016年 07月 18日
第4回 臨床基本ゼミ
e0273912_10264952.jpg今週末は 臨床基本ゼミに出席しました(二日目は残念ながら欠席)。
午前中は「長期経過症例からみえるもの」というテーマのもと、満を侍して金子先生がお話されました。臨床診断の難しさ・長期経過症例(全て30年以上!の経過報告)からみえてくる様々な変化・67欠損への対応という盛りだくさんの内容で、本当にあっという間の3時間でした。
一つ一つの処置や記録の美しさはさることながら、全ての症例が 術者の熱意・患者さんへの思い・創意工夫に満ち溢れていて、(症例自体は書籍などで拝見していたものの)新鮮な感動を覚えざるを得ませんでした。10年ひと昔といいますが、30年以上にもなると 患者さんの”ひと・くち・は” が変化していくだけでなく、患者さんを取り巻く社会環境や生活環境、さらには歯科界を取り巻く環境や術者の考え方など、変わらないものなど何一つないのだということを改めて感じ、二次固定の有効性とともに 臨床診断の難しさと経過観察の重要性を痛感しました。

午後は、SAIDA先生がMTMの必要性とその方法についてお話されました。年齢だけは同じですが 実力は月とスッポンで、膨大な症例数と的確な処置の数々に圧倒されてしまいました。ただ、MTMの必要性とその取り組み方について、とてもわかりやすく説明していただいたので、少しでも近づけるように明日からの臨床に活かしていきたいと感じました。

世阿弥は能の指南書である風姿花伝において、”技は種、心は花”であると書いています。両先生とも本当に華があり、いつ どんなお話を聞いても新たな発見を与えてくれます。それは巧みな技術に裏付けられていることは間違いありませんが、無闇矢鱈に技をひけらかすわけではなく、適応症を選び その処置が本当に必要な症例に対してのみ その技術を存分に発揮されているということを見逃すことはできません。技よりも 患者さんを思う心が一番大切であり、すべての原動力であることを改めて感じました。
お二人に一歩でも近づくためにはやらなければならないことが多すぎて目がくらんでしまいますが、なによりも目の前の患者さんと心を通わせることから始める以外にないのではないかと思いました。室内はクーラーが効いていて涼しかったですが、外の暑さに負けないぐらい 熱気あふれる1日でした。

by nakadateshika | 2016-07-18 09:55 | 勉強会・講演会 | Comments(0)
2016年 05月 17日
欠損歯列のみかた
e0273912_8253552.jpg先週末は、基本ゼミに出席しました。一日目は、受講生達が今悩んでいる欠損歯列の症例を持ち寄って、”欠損歯列のみかた”についてディスカッションを行いました。

集まった症例は、誰がやっても難しいケース、見た目以上に難しいケース、難しそうにみえてそうでもないケースなど様々でしたが、受講生達の悩みは総じて 全体的な方向性が掴めないということでした。確かに欠損歯列では、数多くの問題がまんじ巴のように複雑に絡み合い、一つ一つの部分的な要素に気を取られすぎると、全体像を掴むことが難しくなります。ベテランの先生であれば、過去の経験に基づいて個々の症例を無意識的に分類し、全体像を掴んで方向性を決めていくことができるのだと思いますが、若手にとってはなかなか難しいステップです。そういう点で、先人達の経験が集約されている KA367と欠損段階に応じたデンチャーイメージ(補綴設計のイメージ)の活用は、全体像の把握、問題点の整理を行っていくうえで、(特に若手にとって)大きな味方になってくれるものだと感じました。

二日目は、欠損歯列の経験豊富なS先生とI先生が ご自身の臨床例をもとに 欠損歯列への対応についてお話されました。一つ一つの処置の美しさ(特にS先生の左下犬歯のプレパレーションは何度みても鳥肌もの)についつい目を奪われてしまいがちですが、全体像を押さえながら プロビジョナルで個人差・個体差を確認し 最終補綴へとつなげていく、というステップこそが 欠損歯列においては極めて重要であるということを改めて感じました。欠損歯列における三つの味方(KA367・デンチャーイメージ・プロビジョナル)をうまく使いこなすことで、両先生方に少しでも近づけるようになりたいと強く感じました。

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by nakadateshika | 2016-05-17 18:18 | 勉強会・講演会 | Comments(0)
2016年 04月 21日
憧れが原動力
e0273912_12341415.jpgエチオピアに暮らす「世界一ファッショナブルな民族(スリ族)」の写真集です。フォトグラファーのヨシダ ナギさんはまだ20代の女性ですが、単身アフリカに渡り 裸族と共に裸になったりしたことでメディアに紹介されて有名になったそうです。

”いつか憧れの彼らに会いたい、と心の中でずっと思いながらも、10年近くアフリカとは全く縁の無い生活を送っていた。ずっとアフリカに行きたかった。だけど、英語なんてまったく話せなかったから、その恐怖で最初の一歩がなかなか踏み出せずに悶々としていた。しかし、人間というのは面白い生態を持っているようで、ある日突然迷いが吹っ飛ぶことがある。散々、英語が話せないことを気にしていたのに、突然どうでもよくなった。そんなくだらない心配事よりも「アフリカ人に会いたい!」という思いが勝った2009年、私はようやくアフリカの大地に足を踏み入れることになった。”

僕は2008年に基本ゼミを受講しました。今から思うとほとんど理解できていなかったと思うのですが、綺羅星の如く居並ぶ講師の先生方が提示される美しい症例スライドに、目も心もすっかり奪われ、講師の先生方に憧れを抱いたことを今でも鮮明に覚えています。その後、須貝歯科医院での勤務という幸運にも恵まれ、なんかよう会・火曜会にも足を踏み入れることができました。正直言って、基本ゼミを受講していた頃には とてもそのような状況になるとは想像もしていませんでしたが、憧れだけを原動力になんとか進んできたような気がします。今のところは兎に角 真似ることで精一杯ですが、いつかは写真集の彼らのようにオリジナリティー溢れる歯科医師になってみたいものだと思います。

by nakadateshika | 2016-04-21 12:34 | 書籍・映画・テレビ | Comments(0)