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2019年 04月 27日
時代に流されない歯科臨床
e0273912_18264448.jpg基本ゼミや65周年などもあるので、「火曜会全史」が記録されている過去の記念誌(歩みシリーズ)を読み返しています。以前にも目を通しているはずなのですが、改めてハッと気づかさせられることが随所にあり、考えさせられることばかりです。

"基本的な治療原則を確実に履行することが臨床の第一目標”
”「少しでもより良く」の意欲だけは忘れないように”

歩みⅡの冒頭にある、豊永先生による紹介文です。臨床への謙虚な姿勢とあくなき向上心が窺い知れる素晴らしい文章で、以前の火曜会HPにあった「地味な臨床を地道に」にも繋がるお言葉だと思います。あと数日で新しい時代を迎えますが、派手さはなくても基本に忠実に、時代が変わっても時代に流されない臨床を心がけていきたいと思っています(火曜会HPより)。

by nakadateshika | 2019-04-27 18:27 | 歯科臨床 | Comments(0)
2019年 01月 23日
義歯の機能とかたち
e0273912_8455745.jpg”補綴設計は、欠損歯数やその形態だけで考えられがちだったが、歯周病や咬合状態なども含めて 総合的に考える必要性は年ごと高まるようになった。年月は患者さんの全身状態や生活環境にも及び、最適と考えた判断や先を見たつもりの処置にもズレが出てくることは避けられない。口腔内の経年変化だけでなく、ご本人の体調や取り巻く生活、社会環境までも変化していくことを体験すると、処置方針決定の難しさを痛感する。”

”生体に順応していくことの大切さに気づくようになったのは 何よりも経過観察のおかげで、人の生涯に関わり、犬歯の重要性や下顎前歯の長期残存、思わぬ局面での下顎智歯の活躍など、興味深い傾向をよりはっきり認識できるようになった。”

臨床ファイルⅤ序文からの引用ですが、「義歯の機能と形」という視点を通して、歯科臨床における「個別対応と経過観察」の重要性が見事にまとめられています。「は・くち・ひと」それぞれの要素は患者によって異なるだけでなく、時間の経過とともにその全てが変化していきます。そういった複雑な条件が絡み合う中で、その時々における最適な「義歯の機能と形」を見定めることは極めて難しいことです。恐らく多くの場合は、型にはめ込んだ画一的な正解などありえず、あくまで個別的で独自の形を(プロビジョナルなどを使って)術者と患者がともに探り当てていくというイメージなのではないかと思います。

ただその一方で、個々の「義歯の機能と形」を集めて・並べて・較べることで、普遍的な法則のようなものが見えてくることも事実です。実際そういったアプローチを通して(「設計の10原則」に代表されるような)基本的な症例の見方(型)が構築されてきたのではないかと思います。やはり、型から形を考えること、形から型を考えること、その双方が大切なのではないかと感じています。

by nakadateshika | 2019-01-23 08:34 | 歯科臨床 | Comments(0)
2019年 01月 17日
火曜会新年会2019
e0273912_08232079.jpge0273912_08254975.jpg今週は、火曜会の新年会でした。今年の新年挨拶は、「新」「変」「平成」という3つのテーマから一つを選んで1分間、という企画でした。そのため 恒例の書き初めはなかったのですが、事前に新元号(予想)を書いてお持ち頂いた先生がいて、とても盛り上がりました。そんな一幕を見ながら、どんな仕事に対しても、一つ一つ丁寧に準備をすることの大切さを改めて感じました。

今年は(2021年開催予定の)火曜会65周年に向けての準備の年になります。自分に何か貢献できることがあるのかと不安になりますが、一つ一つの仕事を大切に、自分ができることを全力でやっていこう!という思いを強くした新年会でした。

by nakadateshika | 2019-01-17 07:58 | 歯科臨床 | Comments(0)
2018年 12月 13日
秩序と調和
e0273912_17384952.jpgプラトン著「ゴルギアス」を読みました。当時流行していた政治的な弁論術に対して、市民の欲望に迎合するだけの演説は寧ろ有害であり、多少の痛みを伴うとしても、全体としての秩序と調和をもたらす方向へと誘導するために用いるべきものである、といった内容だったと思います。目先のことで決めているとしか思えない今の政治家にも是非読んで頂きたい本ですが、医療のあるべき姿についても触れられています。

”医術とは患者の本性を、また自分が行う処置の根拠をもよく研究し、そういった一つ一つについて理論的な説明を行うことができる技術である。”

長期的な視点に立ったとき、口腔内の秩序と調和をもたらす処置方針を決定することは極めて難しいことです。そのためには「症例の流れを読む」ことがとても大切ですが、「は・くち・ひと」と対象が大きくなるにつれてその変化は読みづらく、それほど簡単なプロセスではありません。しかし、その解へとつながるヒントが(火曜会が大切にしている)「ヒストリー・プロビジョナル・術後経過観察」の中にありそうです。それぞれを丹念に読み解くことが一つ一つの処置の根拠となり、説得力のあるプレゼンにも繋がるのではないかと感じています。

先日の火曜会では、65周年を見据えて「これまでの10年間で学んだこと」について、自分を含めた4人の演者が発表しました。どういった方向性になるかはまだ不透明ですが、全体の秩序と調和を乱すことのないように、より一層がんばらなければと思っている次第です。


by nakadateshika | 2018-12-13 17:39 | 歯科臨床 | Comments(0)
2018年 09月 14日
タイトル
e0273912_08490397.jpegプレゼンのタイトルには、いつも悩みます。
人から意見を求められると、シレッと攻撃的なタイトルをご提案したりしますが、自分のことになると途端に当たり障りのない、無難なものにしてしまいがちです。
今回のタイトルについても、漠然としていて何を言いたいのかわからない。ディスカッションのポイントがぼやけてしまったのはそのタイトルが原因だろう(ついでに言えば、タイトルバックの折れ線グラフと英語入りドーナッツも意味不明)、というご意見をいただきましたが、全くその通りだと思います。

その後、「弱体化した犬歯の保全と活用」と改題してみたところ、「4犬歯の弱体化と義歯の設計変更」という、より具体的でフォーカスが絞られたとても素晴らしいタイトルを頂きました。名前負けしないように、中身もブラッシュアップしてみようと思います。


by nakadateshika | 2018-09-14 10:17 | 歯科臨床 | Comments(0)
2018年 09月 12日
節目
e0273912_10124652.jpeg一年で一番緊張する例会発表が終わりました。これはうまくいったゾ、ということは未だありませんが、自身の反省や会員の先生方から頂くご意見から、本当に多くの事を学ぶことができます。

竹にフシがなければとりとめがなくて、風雪に耐えるあの強さも生まれてこないであろう。竹にはやはりフシがいるのである。同様に、流れる歳月にもやはりフシがいる。ともすれば、とりとめもなく過ぎていきがちな日々である。せめて年に一回はフシを作って身辺を整理し、長い人生に耐える力を養いたい。(松下幸之助)

発表前のプレッシャーは半端ないですが、この発表ほど身も心も引き締まる機会はありません。長いようで短い歯科医師人生ですが、この節目を大切に、少しずつでも成長していきたいと思っています。



by nakadateshika | 2018-09-12 10:17 | 歯科臨床 | Comments(0)
2018年 06月 05日
フラップ手術のすすめ
e0273912_18162240.jpgS田先生オススメの「フラップ手術のすすめ」です。写真もイラストもとても綺麗なので早速注文しましたが、大人気のようで早くも品切れ・増刷中とのことです。そう言われると余計に読みたくなりますが、届くまでしばしの辛抱です。

by nakadateshika | 2018-06-05 18:24 | Comments(0)
2018年 03月 13日
パーシャルデンチャーと咬合崩壊〜ひとの変化にどう寄り添うか〜
e0273912_7585147.jpg”生きていることとは、四季色とりどりの移り変わりにこの肉体が従うことである(ゲーテ)”

(骨だけでなく)「ひと・くち・は」その全てが、常に変化し続けています。その変化の量と質は、人によってもまたその時期によっても様々ですが、その変化と協調し共存することが、補綴という分野における最も重要なテーマの一つではないかと思います。

昨年の企画では「咬合崩壊」という難局において、その変化を遅らせるためにインプラントがどの程度有効だったのか?ということについて検証しました。その議論を通じて、従来補綴の延長線上にインプラントを位置づけることが、その利点を活かすために重要であることが示されました。と同時に、生体の変化との協調と共存という点において、パーシャルデンチャーの可能性を改めて感じました。

”宇宙の根源現象は、らせんとリズムである(三木成夫)”

「パーシャルデンチャー新時代」にはらせん構造の象徴であるアンモナイトが表紙を飾っていますが、そこにはとても深い意味が込められているように思えます。話題としてはらせんのように繰り返しになってしまうかも知れないのですが、改めてパーシャルデンチャーの可能性について問い直してみることはとても意義深いのではないかと考えています。

by nakadateshika | 2018-03-13 07:34 | Comments(0)
2018年 03月 10日
咬合高径と咬合崩壊
e0273912_7525353.jpg"The muscle usually wins.(Schweitzer)”
”When teeth and muscle war, muscle never loses.(Dawson)”

全て筋肉のせいにするわけではないのですが、その力が強大であることは間違いありません。多くの先人が指摘しているとおり、(そこに至った原因によっては)安易な咬合挙上はかなりのリスクを伴います。咬合平面が乱れ、顎位が低下している局面で、どこを目指しどのようにアプローチするのか?その問題は、今もなお難しいテーマであろうと思います。

臨床診断を考えるうえで、「原因」「病態」「予後」という視点を持つことの重要性を学びましたが、咬合平面・顎堤吸収・顎位低下、その個々の要素についてもその3つの視点で読み解くことが、治療方針を考えるうえで重要なのではないかと考えています。

by nakadateshika | 2018-03-10 07:53 | Comments(0)
2018年 03月 09日
顎堤吸収と咬合崩壊
e0273912_8174363.jpg咬合崩壊の原因と結果という視点からみると、「顎堤吸収」もその一つに挙げられると思います。そのメカニズムは未だ明らかにされてはいませんが、ウォルフの法則(機能圧に抵抗するため表面積を広くしようとする?)、持続的な骨膜圧迫による虚血、加齢変化、全身疾患(骨粗鬆症など)といった様々な要因が複合して生じているのではないかと考えています。

※ウォルフの法則については、調査中です。

by nakadateshika | 2018-03-09 07:11 | Comments(0)